読売09/22 03:04 科技庁、クローン法案の量刑を引き上げ

1.キイワード；クローン規制法案

2.関係者；科学技術庁

3.概要；クローン（複製）人間の作製を禁ずる「クローン規制法案」を今国会で再提出する予定の科学技術庁は、違反者に対する量刑について二十一日までに、十年以下もしくは七年以下の懲役に引き上げる方針を固め、調整に入った。春の通常国会でいったん廃案となった法案では、クローン人間作製が、「人の尊厳の保持、社会秩序の維持に重大な影響を与える可能性がある」と指摘し、違反者に「五年以下の懲役または五百万円以下の罰金」を科すとした。量刑は、臓器売買を禁じた臓器移植法が、違反者に五年以下の懲役を規定していることなどを参考にした。しかし、生殖医療を含む人の「胚（はい）」全体を扱う法律の必要性を訴えた民主党が法案に反対したばかりでなく、与党内にも「量刑が軽すぎる」との意見が強かったことから、本格審議に入れないまま廃案となった経緯がある。科技庁では、再提出にあたり、この半年間の研究の進歩で、クローン人間作製の技術的なハードルが急速に下がったことを踏まえ、「より強力な抑止力が必要になっている」として、量刑引き上げが適当と判断した。