読売09/13 01:13 異種移植のリスク、国が初の本格検討へ

1.キイワード；異種移植、臓器移植

2.関係者；厚生科学審議会先端医療技術評価部会

3.概要；二十二日の部会で、現状報告などを行い検討を始める。動物の臓器や組織を人間に移植する「異種移植」について厚生省は十二日、未知のウイルス感染の危険など安全性に懸念があるとして、この医療技術のリスクを本格的に議論する方針を固めた。国が異種移植の問題に取り組むのは初めて。異種移植は、慢性的な臓器不足を解消する手段として海外で研究が進み、遺伝子操作で拒絶反応を抑えたブタなどが作り出され、移植臓器供給元として注目されていた。しかし、未知のウイルス感染の危険があるうえ、ブタの染色体に元来組み込まれているウイルスが人間に感染する恐れがあるとの研究結果が先月、英科学誌に載るなど、安全性の問題が浮上していた。二十二日の部会では、科学誌論文のほか、米国食品医薬品局が作成中のガイドライン案、日本移植学会が国に先駆けて作った指針などが検討され、規制のあり方などが論議される。