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毎日12/12 21:51 ＜地下鉄大江戸線＞全線開業　新しい東京の足に

１．キイワード；大江戸線

２． 関係者；東京都

３． 概要；　「地下の山手線」といわれる東京の新しい足、都営地下鉄大江戸線が１２日、全線開業した。都心と下町を円を描くように結ぶ環状部（２８・６キロ）と、すでに開通している放射部（１２・１キロ）があり、計３７駅のうち２５駅で乗り換えができるため、首都の公共交通の流れを大きく変えそうだ。大江戸線の全線開通に東京都の石原慎太郎知事は「ＪＲ山手線の内側はどこでも歩いて１０分以内に駅に行ける態勢が出来た」と胸を張る。港区の「麻布十番」など、これまで交通の便が悪かった駅の地元商店街がイベントを開くなど沿線はお祝いムードとなった。この日だけの特別列車に乗った新宿区の竹中祐見子さん（４８）は「娘が小学生のころから工事が進められうるさくて迷惑だったが、やっと完成して良かった。娘も大学生になり、通学が便利になりそうだ」と話していた。しかし、環状部の事業費は当初の予定より約３０００億円も膨らみ９８８６億円にもなった。都交通局の試算では、単年度黒字になるのは２０１６年度、累積赤字が解消するのは約３５年後と、採算の見通しも遠大。ただでさえ財政難の東京都には一般会計からの繰り入れも迫られるなど、重い負担がのしかかる。

また、開業に伴い都営バスの７路線が廃止され、路線存続の請願が都議会に出されるなど、地域によっては逆に不便になるという皮肉な現象も起きている。　【柴沼　均】

[2000-12-12-21:51]