毎日09/27 11:40 ＜米貧困率＞２０年ぶりの低水準に　大統領、好調な経済を誇示

1.キイワード；貧困率

2.関係者；クリントン米大統領

3.概要；クリントン米大統領は２６日、米国の全人口のうちの貧困層の比率が１９９９年には１２・７％となり、前年より１・１ポイント下落し、７９年以来、２０年ぶりの低水準となったことを明らかにした。全世帯のうちの実質中間所得も９９年は前年比２・７％増の４万８１６ドル（約４４０万円）に達し、６７年の調査開始以来、初めて４万ドルを超え、過去最高となった。米政府の定義では、９９年の貧困層は４人世帯で年収１万７０２９ドル以下とするなど、世帯構成などで貧困層の基準を調整している。９９年の貧困人口は３２３０万人で、前年より２２０万人減少しており、大統領は「景気拡大がすべての階層の生活水準を引き上げつつある」と述べ、好調な経済の実績を誇示した。「財政規律を維持する現状のコースから外れなければ、我々は繁栄の一層の高みに上ることができる」と強調、大統領選挙をにらんで、大幅減税ではなく、政府債務の削減など民主党の経済政策の正当性をＰＲした。

　しかし、９９年は給与所得者の上位２０％が全所得の４９・４％を占め、前年の４９・２％よりわずかながら上昇しており、全階層で所得は上昇しているものの、所得格差が拡大していることを示している。