毎日09/23 17:50 ＜戦略石油備蓄＞原油急騰で放出を決定　米大統領

1.キイワード；石油備蓄

2.関係者；クリントン米大統領

3.概要；クリントン米大統領は２２日、原油価格が急騰していることへの対策として、戦略石油備蓄（ＳＰＲ）から原油３０００万バレルを放出することを決定した。１９７５年に備蓄を開始してから、需給調整のための本格的な原油放出は湾岸戦争時の９１年以来、約９年ぶり。２２日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、米国産標準油種（ＷＴＩ）１１月受け渡しものが、前日終値比１・３２ドル安の１バレル＝３２・６８ドルで取引を終えた。前日と合わせて２日間で２・５６ドルも急落したことになる。リチャードソン・エネルギー長官によると、放出原油は石油会社に貸し付け、来年、原油価格が低下すれば政府に割り増し返済する「スワップ方式」を採用した。石油会社への引き渡しは１１月１日までに完了する計画。米国の１日の原油消費量は２０００万バレルで、今回の放出は１・５日分となる。ＳＰＲは現在、５億７１００万バレルの原油を備蓄しているが、同長官は「必要なら一層の行動を取る用意がある」とも述べ、原油価格の高騰が続くようなら追加放出がありうることを示唆した。