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朝日12/22 09:47 ◇使用済み核燃料を受け入れへ　ロシア下院が基本採択◇

1.キイワード；使用済燃料

2.関係者；ロシア下院

3.概要；ロシア下院は２１日、外国からの使用済み核燃料の持ち込みと貯蔵を解禁する一連の法案を賛成多数で基本採択した。今後、修正審議を経て正式に可決する。外国の原発から出る使用済み核燃料や放射性廃棄物を受け入れて外貨を稼ぐのが狙いだが、環境保護団体からは強い反発も出ている。

　受け入れ解禁への動きはロシア原子力省が主導してきた。この日採択されたのは、使用済み核燃料の受け入れで得た資金で放射能汚染地区の環境再生を図る新法案と、核物質輸入を原則禁止している環境保護法や原子力利用法の改正法案。法案が成立すれば、使用済み核燃料の再処理や放射性廃棄物の貯蔵などを請け負うことで、今後１０年間に２００億ドル以上の収入が見込め、そのうち７０億ドルを環境再生計画に充当できるという。

　下院環境委員のニグマトゥーリン議員によると、世界の使用済み核燃料の総量は現在約２０万トンと試算されており、そのうちロシアにあるのは１万４０００トン。１０年後には世界の総量は４０万トンにまで増えると見込まれるため、「核のゴミ処理」は一大市場となる。一方、「ロシアを核のゴミ捨て場にするな」と反対している環境保護団体グリンピースは１０月、核廃棄物持ち込みの賛否を問う国民投票の実施を求めて約２５０万人分の署名を提出した。しかし、ロシア中央選管は「無効署名が多く、国民投票実施に必要な２００万票に達しなかった」として要求を退けている。[2000-12-22-09:47]