朝日 09/13 00:48 ◇ネット利用者認識システムの使用差し止めを申請　ＩＳ社◇

1.キイワード；インターネット、特許紛争

2.関係者；「インターナショナルサイエンティフィック」（ＩＳ）社

3.概要；東京のＩＳ社が１２日、「自社の特許を侵害している」として、３つのネット関連企業を相手に、システムの使用差し止めを求める仮処分を東京地裁に申請した。ＩＳ社は今年４月、このシステムを使った商取引などが「特許」に触れる可能性があるとするメールを接続業者（プロバイダー）や証券会社などに送り、業界の注目を集めていた。仮処分を申請されたのは、接続業者の「ゼロ」と、電子商取引の決済システムを稼働している「ウェブマネー」「ビットキャッシュ」（いずれも本社は東京）の３社。

　申請によると、ＩＳ社は、時間の利用に応じて料金を課する「時限利用課金システム」の特許を１９９６年７月に出願し、昨年６月に取得。ゼロ社など３社の事業はこのシステムを無断で使用したもので、特許権の侵害だと主張している。ＩＳ社はさらに「ほとんどのプロバイダーのシステムは当社の特許に基づいている」とも説明。「大手プロバイダーと使用料の契約などパートナーシップを組むことに向けて話し合いをしている」としているが、契約はまだないという。ゼロ社は「当社のビジネスモデルとは合致していない」、ウェブマネー社も「当社の事業は先方の特許に何ら侵害するものではない」としている。ビットキャッシュ社は「申請の内容が分からないので調査している」と話している。