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020.02.18 向田邦子に御馳走になった経緯 吉行淳之介 向田邦子再び 文藝春秋 1986年8月

向田邦子の急逝の時にある雑誌に追悼文を求められが三度しかあったことがなく書く適当な材料がなかった。
作品のことも知らず、テレビもワースト番組しかみないので知らず。
1980年7月に直木賞を受賞で家庭画報の対談に呼ばれた。サブタイトル:会ってみたい人で初対面。

5月1日放映の「隣の女」で男が女の口に甘栗を放り込む場面あり。自分がスキー場で目撃であるが、それ以前に他人の
小説で似た場面あり。調べたら吉行淳之介の軽麺
それでお詫びにと小説新潮のY氏を通じて一席設けたいとのこと。おれで、1981年5月21日午後7時、コーポ・オリンピアの地下の重よし

原宿に近い日本料理屋の小座敷。
隣の女の場面が話に出て、根津甚八が桃井かおりの口に甘栗を次々と6個も入れる場面がよくない。向田邦子は男女関係のことが
よく判っていなかったのでは。それでそれを指摘しようと喉の奥まで言葉が出そうだが、我慢した。
知で判っていても情は別であり。向田邦子の遭難を知り、言わなくて良かったと思う。
宴のあと、外でハイヤーが待っていた。向田邦子のマンションまで歩いて15分とのことだが、3人でハイヤーに乗った。
そのとき、向田邦子がふと「あと2年ですから」とつぶやいた。
意味が判らないの何故と聞き返した。
乳がんの手術で術後5年の命は保障、更に次の5年えあるが、それがあと2年しか残っていないうような話を、Y氏も細くしながら述べた。
「だから今のうちにたくさん、旅行しているんです」
と、これははっきりと向田邦子が言った。