2016/07/24 NHK未解決事件 ロッキード事件 日米の巨大な闇 40年目のスクープ

7月24日NHKのロッキード番組、田中角栄へのロッキードの５億円の金、真相は全日空のトライスター導入の謝礼と言うより、次期対潜哨戒機を国産化方針からP3Cに変えることへの謝礼だったというもの。
従来から噂されていたことですが、NHKの組織力で多数の関係者からの取材で得た結論ということでした。P3Cは現在でもロッキードが製造中で、自衛隊は90機保有、総額1兆円超えとか。
米国側としては軍用機P3C導入スキャンダルより民間旅客機導入スキャンダルのほうが影響が小さいと踏んで、トライスターに関する資料のみ日本の検察に渡したとか。
児玉誉士夫に渡った21億円の資金の流れは、児玉がチャーチ委員会での暴露直後に膨大な資料を焼却で全く解明されないまま終わったとか。
当方は土曜日の実録ドラマは全く見ず、この第三部を見た印象はスクープとはやや大げさですが多方面の取材で真相に近いものを提示したと評価できると思いました。


ＮＨＫ　未解決事件　ファイル５　ロッキード事件
「第3部　日米の巨大な闇 40年目のスクープ　58分」

これは第三部で、23日（土）には
第一部　実録ドラマ　 前編43分
第二部 　実録ドラマ　後編58分
が放映で、それに続くもの。

＜ロッキード事件、田中角栄関連、時系列＞
1918年（大正7年）5月4日生まれ
1972年7月6日　 首相就任
1972年8月23日　田中・丸紅、桧山広・大久保利春会談、トライスター導入請託説（検察）
1972年8月31日9月1日　田中・ニクソン　ハワイ会談、P3C及びE2Cの売り込み説
1972年9月29日　 訪中後、日中共同声明
1972年10月9日　国防会議・議員懇談会　次期対潜哨戒機の国産化を白紙還元
1973年8月10日以降 榎本秘書が丸紅側から4回に分けて5億円受領
1973年10月16日　第四次中東戦争からオイルショック発生
1974年10月　 文芸春秋で「田中角栄研究」「淋しき越山会の女王」掲載
1974年12月9日　 内閣総辞職、椎名裁定で三木内閣発足

1976年
2月4日 米国上院外交委員会多国籍企業小委員会の公聴会でロッキード社が航空機売り込みのための対日工作を証言(毎日夕刊にロッキードが児玉誉士夫にわいろ資金21億円送付との記事、このチャーチ委員会の公表の半年前に、ロッキード社の極秘資料がチャーチ委員会へ誤配送との説あり）
2月9日　久保防衛事務次官が国産化白紙撤回は田中元首相らが決めたと発言、すぐ撤回
2月16日 衆議院予算委員会で証人喚問が始まる
2月24日 検察庁、東京国税局、警視庁の三庁合同で丸紅本社や児玉邸など、２７か所を一斉捜索 三木武夫首相、フォード米大統領に資料の提供を求める親書を送る
3月24日 米国からの資料提供に関する日米司法取り決め調印
4月10日　米国政府から日本政府にロッキード事件資料提供、トライスター関連のみ　
7月24日 日本の最高裁裁判官会議は、米側証人の刑事免責保証を決議（ロス地裁のコーチャンロッキード社副会長への嘱託尋問は刑事免責を最高裁が保証したら行うとの条件に応じたもの）
7月27日 特捜部、田中前首相、榎本敏夫元首相秘書を外為法違反で逮捕
8月16日 田中前首相を受託収賄・外為法違反で起訴

1977年 1月27日 丸紅ルート　第一回公判　田中、榎本は５億円の受領を否認
1979年2月１日　日商岩井・島田三敬常務がダグラス・グラマンE2C疑惑で自殺
1983年 10月12日 丸紅ルート東京地裁判決 田中角栄　懲役４年・追徴５億円（控訴）
1984年 1月25日 児玉誉士夫 死亡につき公訴棄却
1987年 7月29日 丸紅ルート東京高裁判決
1993年 12月24日 田中角栄　死亡につき公訴棄却
1995年 2月22日 最高裁、榎本敏夫および檜山廣に対し、上告棄却（有罪確定）ただし、コーチャンらの嘱託尋問調書については証拠能力を否定

＜第三部のポイントを把握のブログ＞
http://blogs.yahoo.co.jp/kazusanosukekazusa/55476101.html
ＮＨＫ未解決事件「ロッキード事件」第三部４０年目のスクープ。Ｐ３Ｃ隠し。