9/１５日付けLAタイムズの社説に、13日の
ジャクリーヌ・ケネディ・オナシス夫人のインタビューに
ついて論説
"Jackie Kennedy, warts and all"
邦訳すれば「ジャッキー・ケネディの全て」です。
論説の内容は格調が高いです。
ジャッキーの各国首脳への酷評、辛辣すぎるものですが、
表面ではにこやかに振る舞っていたのですから、怖いです。
ケネディ家は、JFKとジャッキーを理想の英雄的夫妻としての
イメージを守るために全力を尽くしてきたが、娘キャロライン
がそれを敢えて破ったこの論説は誉めています。これは当方も同感。
この1964年のインタビューでの白眉は、JFKがピッグス湾侵攻1961.4.14-19日、17日に上陸)の
失敗で関与した亡命キューバ人の運命を考えて、寝室で
泣いていたと、辛辣(poignantly)に述べている部分です。
これはJFKの性格を表す重要な部分。
1961年4月のピッグス湾侵攻事件は、米国にとっては、また
１月に大統領に就任したばかりのJFKには大失敗。
しかし、泣くのはまずいです。
この後、1961年6月にウィーンでKK会談、フルシチョフとの
首脳会談を行ったが、フルシチョフはケネディの未熟さを
見抜いて、８月にはベルリンの壁建設、それから
キューバに核ミサイル基地建設と次々と冒険を試みて
きました。ただやりすぎてキューバで挫折。
JFKは優柔不断な性格だったが、かえって、それで1962.11月に
キューバ危機では、ミサイル基地の爆撃は思い留まり、
米ソの直接の戦闘、更には核戦争にも発展しなかったと言えます。
JFKの周りにはまさにbest and brightestという米国の
最高の人材が集まったのは事実。それが政策として実現
されるには２年１０カ月は短かったというのが
客観的な評価なのでしょう。
＜ＬＡタイムズ＞
http://www.latimes.com/news/opinion/opinionla/la-ed-jackie-20110915,0,2803204.story
Editorial
Jackie Kennedy, warts and all
Interviews from 1964 give us a less flattering
but fuller portrayal of the iconic first
lady.